KDA企画

山崎剛さんインタビュー


山崎剛さん

生涯スポーツの観点から:兵庫県を支えるトレーナーの視点

 2020年5月15日公開

今回は西脇工業高校で一緒だった山崎さん。加古川で鍼灸接骨院(https://ameblo.jp/ymsk-tys/)をされており、地域のスポーツや健康を支えておられます。

先ずはプロフィールをどうぞ。

2000年 西脇工業高校 工業化学科卒業
2000年 呉竹鍼灸柔整専門学校 鍼灸マッサージ科入学2003年卒業

鍼師・灸師・あん摩マッサージ指圧師免許取得

2003年 呉竹鍼灸柔整専門学校 柔道整復科入学
2006年 柔道整復科 卒業

柔道整復師免許取得

2007年加古川市で 山ア鍼灸接骨院開業

(トレーナー活動)
2005年 日本陸上競技連盟トレーナー部所属
2018年 日本陸上競技連盟 A級トレーナー昇格



日本陸上競技連盟の医事委員会のトレーナー部のトレーナーだそうで日本陸連や兵庫陸協の医事委員会に所属し、依頼が来たら行ける大会に医務員・救護役員として参加するトレーナー資格だそうです。

大会でのトレーナー活動は(新型コロナ前)大体、以下のような年間の流れだそうです。


4月
春期記録会
兵庫リレーカーニバル

5月
郡市区対抗陸上
県高校総体
小学生春期記録会

7月
兵庫選手権

8月
県ユース大会

9月
姫路選手権

10月
秋季記録会
神戸マラソン
小学生秋季記録会


駅伝シーズンは今は特にないそうです。数年前までは勉強のために全中にも自腹で帯同されてたそうです。

あとはご自分で中高の大会に顔を出して先生方と話をしてマッサージしたりテーピングを巻いたりしているそうで、上記以外の大会もあるそうです。

一般ランナー向けのレースや教室にもトレーナーなどで参加されてます。



では質問させて頂きます。

Q.日頃の鍼灸接骨院は中高生は来られますか?一般の方でランナーさんは多いで
すか?

山崎:日頃は9割が中高生です。一般ランナーは少ないです。お年寄りの患者さんは月に2人くらいです。


Q.圧倒的に中高生が多いですね!卒業後もスポーツを続けられる方は多いですか?


山崎:そうですね。接骨院は保険適応の症状が決まってるので、性格上守らないと気が済まずきっちりしてたら結果的に中高生がほとんどになってました。

半々だと思います。中学生は高校では違う部活に入ると言ってても、結局は陸上部に入ってまた通ってくれる子がほとんどです。

高校生は箱根駅伝目指して関東の大学にいく子もいるし、関西に残って続ける子もいます。


Q.生涯スポーツの観点や地域スポーツの観点で何か感じられることはありますか?


山崎:生涯スポーツとしては加古川市は使える、拠点となる施設がもっと増えれば良いなと思います。

加古川市は他の地域から移られてきた60〜80歳の工場勤務出身の方が多いと思うのですが、その年代の方がスポーツや運動をする場所が増えれば良いなと思います。

あと関東に出た人たちがあまり帰って来てないと思います。加古川市を変えていくことで若者が帰って来るようになるのではと思っています。

今の加古川市を作ってきた年代と、これから加古川市を支えていく年代が交わっていくことが大切だと思います。


Q.関東に行った人たちが帰ってきやすい、魅力ある加古川にする為にスポーツに出来ることは何があると思われますか?


山崎:新しい公園を少しずつ作っていけば運動する高齢者も増えるのかなと思います。ジムに通う方は増えてますけどもっと外で運動する場所を増やしたいですね。

例えば、加古川市はゴルフの打ちっぱなし場は多いと思うのですが、ゴルフ場が無いんじゃないかな?と思います。ゴルフ場だけではなく若者とお年寄りが共有して使える施設作りが必要かと思います。

まだスポーツにとっても有効活用できる土地があると思います。そこに若者とお年寄りが共存出来る場所を作り、今の新型コロナや災害が起きた時に使用出来る施設を作るのも良いかなと思います。スポーツと災害を共存出来る施設が出来ると一石二鳥ですね。

学校の管理職の先生が仰有ってましたが、学校は避難所として使用する場合がありますが負担が大きいそうです。避難所になる学校の先生だけが負担を被り、それ以外の学校の先生は関係無いのは不公平ではないかという意見もあるそうです。


なるほど。色々な用途と方策を考えることが大切ですね。
Q.ちょっと話しは変わりますが、地域スポーツにとって金銭部分の課題も大きいなと感じます。山崎さんはどう感じておられますか?


山崎:対価は問題ですね。スタッフの確保の問題はまずその部分をクリアしないといけないと思います。ただその場だけの対価を求めるならば難しいと思いますが、その先の対価を求めるならば無償ボランティアも良い方法かなと思います。

兵庫陸協のトレーナー活動も治療院を休むこともあり、謝礼は出ますが金銭的には正直なところマイナスです。

でも来ているトレーナーは金銭的な対価よりもその先の繋がりを対価として動いているので、あまり気にしてないのではないかと思います。

その場に先の対価を見出だす何かがあれば良いと私は考えて動いてます。


Q.対価の問題ってスポーツに限らず地域活動やクリエイター育成にも大きな影響があり課題ですね。

そこをクリアするのは容易ではないですが、個別で取り組むより多くの人が連携していく必要があると思います。

地域で活動されてきてどんな課題などがあると思われますか?


山崎:そうですね。課題は多いですね。

ボランティアをしてる人も、仕事としてやってる人もお互いを認め合うことが課題だと思います。

(趣旨が変わりますが)お互いを批判し合うと醜くなります。認め合うことで困ってる人や問題はスムーズに解決していくと思ってます。

同じ地域に住んでいても抱えている問題や悩みは違うので、まずは認め合い活動することかなと思います。


スポーツも競争することは1つの魅力ですが、協力していく必要もありますよね。認め合う、は非常に重要だと思います。


山崎:そうですね。批判より認め合い、より良くする方が気持ちが良いですよね!


あとがき

山崎さん、ありがとうございました。

お話を伺っていると、更にその先を色々伺いたくなりますね。皆さんからも本内容についてご質問があればご連絡ください。

今回のこの記事はトークイベントや生涯スポーツ事業の一環で行われました。

そちらにもぜひ興味をお持ち頂けると幸いです。


インタビュアー:KRC代表 神屋伸行